2011年4月17日日曜日

NHK マイケル・サンデル教授特別講義「大震災後の世界をどう生きるのか」

 昨年末、NHK DVD ハーバード白熱教室 DVD BOX [DVD]を購入し、視聴してから、その講義のスタイルのファンになっていたマイケル・サンデル教授。

 昨日、「大震災後の世界をどう生きるのか」という特別講義がNHKで21時から放送されました。

 私が出演者の方と大きく意見が異なったのはジャン・ジャック・ルソーの言葉が紹介されたところです。

 「人道主義の精神は世界全体に広がると薄まり、弱まってしまう。私たちヨーロッパ人は日本で起きた災害に、ヨーロッパを襲った災害と同じだけの衝撃を受けるわけではない。」

 私は全くその通りだなと思いました。私自身も今回の東日本大震災で受けた衝撃はスマトラ島沖地震よりも大きかったです。

 今、ビジネスブックマラソンというメールマガジンで、土井英司さんが、【BBM:偉人に学ぶ、建国の精神】という題名で紹介して下さった、マッツィーニ 人間の義務について (岩波文庫)を読んでいます。

 この本には第1の義務として人類に対するものと書かれています。つまり、人類に対する義務が最も重要であるということなのです。

 「同じだけの衝撃を受けるわけではない」からこそ、人間の義務として、人類に対する義務を意識することが大事なんだと私は思っています。

 しかし、ルソーが生きていた時代と違うのは、世界のことを知る手段が増えていることにあると思います。文字で伝えられる情報よりも、映像や音声で伝えられる情報量が多く、その情報が与える衝撃が変わってくるからです。

 そういう点では、作家の石田衣良さんが

 「もし、ルソーが今生きていたら、YouTubeで津波のムービーを見てこれは世界の果てのことではなくて、自分の隣で起こったことだと思ったと思います」

 と発言されたのも納得です。

 より身近に思えるようになったからこそ、祖国のことを考える前に、人類への義務を考える必要があるのではないかと思います。

2011年4月16日土曜日

最後の先生

 春は出会いの季節ですね。

 今日は午前中、外来診療だったのですが、新しい出会いがありました。

 「最後の先生になると思うので・・・」

 と患者さんのご家族の一言。嬉しかったです。

 いつの頃からだろう。

 こんな風に期待されても怖じ気づかなくなったのは・・・。

 今はこんな風に言ってもらえると、めちゃくちゃ遣り甲斐を感じます。

 自分の家庭医としての成長もあると思うのですが、実は、もともとの負けず嫌いの性格が大いに関係していると思うんです。

 『他でダメやった?それやったら、俺がやったろやないかい。』って、どこかで思うんですよね。

 受験生の頃の嫌な自分がいて、負けず嫌いの性格って、自分ではよくないよなぁと思って、何とかこの性格を変えたいと思っていたのですが、結局、性格って変わらないんですよね。

 それなら、この性格も前向きに使っちゃおうと言うことで、今日も笑顔でこの一言。

 「是非、私に任せて下さい。」

 もう後には引けません。

 患者さんやご家族の期待に答えて、いえ、期待を上回るような仕事をして、全国の家庭医の仲間の評判もよくなるような診療をしたいです。

 来週が楽しみです♪

2011年3月28日月曜日

旅立ち

 今日、一緒に働くN先生が福島県に向けて、旭川空港から旅立ちました。

 せっかく、昨日、『心を整え』られたと思っていたのに・・・。

 今まで、辛い状況を想像しないようにしていたんだということに改めて気づきました。

 きっかけはTwitterで話題になっていたブログ記事です。

 被災地に医療活動に行った看護師さんの日記です。

 そこには報道では見えてこない、いえ、見せられない過酷な状況も記載されていました。

 想像しようと思えば想像できない状況ではなかったと思うのですが、避けていたんですね。やっぱり、自分が辛くなりますから。

 でも、毎日顔を合わせている人がその現場に行くとなると、状況を想像せざるを得ません。

 僕が心配するなんて、N先生に申し訳ない。N先生はきっと大丈夫。皆さんのお役に立って帰ってきてくれるはず。

 そう思ってはいるのですが、どうしても心配してしまう気持ちがあります。

 N先生が帰ってくるまで、僕はこの気持ちとうまく付き合ってかなきゃ。