2011年3月26日土曜日

家庭医による被災地の支援

 本日、午前の診療中に、私が所属する北海道家庭医療学センターの理事長から電話がありました。

 「先日、募集していた被災地の医療支援なんだけれども、N先生が志願してくれていたんだよね。学会の方から、北海道家庭医療学センターに支援要請が来たのだけれど、ちょうど今の時期、どのサイトも人員交代の時期なので、人員の交代がない旭川から行ってもらえないだろうか。日程は来週の月曜日からなんだ。」

 私は、N先生が志願してくれていたことを初めて聞き、頼もしく思ったのですが、来週は自分が不在の日もあり、急な対応が難しいと判断し、最初は断ってしまいました。

 しかし、他のサイトから人を出すのも難しいということもよくわかっていました。北海道家庭医療学センターは家庭医を道内の6つの診療所(=サイト)に出向しているのですが、そのうちの何名かは家庭医になるための専門研修を受けています。そして、年度が替わるときに研修医も交代するので、他の5つの診療所はこの時期とても多忙なのです。
 
 また、自分の所属する日本プライマリ・ケア連合学会の理事の先生方が震災の直後からメーリングリストで支援すべきという声を上げ、東日本大震災支援プロジェクト(Primary Care for All Team;略称:PCAT)を立ち上げたことや実際に活動している先生方の動きをFacebookやTwitterや「疲弊医師支える医師」(朝日新聞)「被災地に家庭医が必要…山梨」(読売新聞)の報道で知っていたのもあり、電話を切った後、改めて、来週のGoogleカレンダーや訪問診療の予定、外来の予約などを見直しました。

 そして、何よりも、自分の直属の部下であるN先生が志願してくれているという事実が、何とかしたいという思いにつながりました。

 M事務長や一緒に働くW先生にも連絡をして、調整を行い、3月28日から送り出せるようにしようと決断しました。

 早速、理事長にお返事し、N先生にも電話しました。

 「クリニックは我々で何とかするから、クリニックのことは気にしなくていいので、自分自身とご家族とよく相談してから、受けるかどうかを判断して下さい。」

 最後にこう言えてよかった・・・。M事務長、W先生、ありがとうございます!

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